「戦車以外なら何でも修理に持って来な!」
それが父である先代の口グセでした。
戦後の復興に全速力で駆け抜けていた昭和20年代、創業当時の水谷自動車もその波に乗って、父は朝から晩まで仕事漬けの毎日。
お客様からお預かりしたお車が、工場から溢れて前の道路上で作業することもあったそうです。
また父は、エンジニアとしてもチャレンジ精神があふれた人で、当時誕生したばかりのロータリーエンジンや、アメ車にしか搭載されていなかったオートマ車をオーバーホールしたと豪語しておりました。
全く読めない英語の仕様書を取り寄せて、イラストを頼りに根性で直したと言っておりました。
「同じ人間が作ったモノならば、どんなモノでも必ず直せる!」
これも良く父が言っていた言葉です。
水谷自動車は、そんな当時のエンジニア魂を持った20年、30年のキャリアを持つエンジニアが元気に仕事をしています。
当社が技術に自信があるのは、そんな職人気質が残っているからなのです。
「ただ金儲けの為にやってるんじゃないんです」
私がこの会社に入って、社長職を受け継ぎ、守ってきたこの数年、自動車整備工場を取り巻く環境は、激変しました。
新しい設備が数年で古くなる・・・・・
機械がどんどんコンピュータ化される・・・・・
そんな変化が激しい時代の中、当社がここまでやってこれたのも、お客様や従業員、家族のお陰だと感謝しています。
だから私は、ただお金儲けの為だけに仕事はしません。
社会やお客様、従業員や家族に対して、どんな貢献ができるのか?
どんなことをやってあげられるのか?
そんなことを考える、今日このごろなのです。
水谷太洋オート株式会社 代表取締役 会長水谷 泰造